年収300万は現実か?

年収300万円時代を生き抜く経済学

モリタクこと森永卓郎が軽快に語る経済本?
もちろん図書館で。

もしかして節約本?と思わせるタイトルですが、中身は経済関連の著書を書いている人の本なわけで。年収300万になったらどうするかというよりは、どのように今後多くの人が年収300万円になっていくかという自論を展開するのが主な内容でした。

まぁ、タイトルは『バカの壁』やら『怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか』(面白かったけど)などと同様に、編集者がタイトルで本を買わせようという商売っ気がムンムンしています。

そして内容のすべてにも全て納得というわけではもちろんありませんが、今後日本は階級社会化が進み、しかもそれは偶然ではなく、シナリオに沿った結果であるという論旨の展開はとても納得がいくものです。そして階級社会化が進むことによって、一部の金持ちはさらに金持ちになり、その他大勢(いわゆる負け組)は徐々に年収を落としていくだろう。だからアクセク働いてジャパニーズ・ドリームを目指すよりは、多少貧乏になっても精神的に豊かな生活を目指したほうがいいんじゃないだろうか。覚悟を決めて現実を見ろよという夢のない話をソフトに語っています。

なかなか面白かったです。

あと一番面白かったのは、県別ラテン度指数という県別の失業率と自殺率から楽観性を計ろうというグラフ。予想通りラテン度は沖縄が高く、東北が低いという結果でした。まぁ、これもネーミング勝ちですか。