リアルとオンセ
僕はTRPGをリアルで遊ぶ環境と、オンセ(skype)で遊ぶ環境の2つを持っています。
その両方の環境で遊んでいる実体験の感触では、リアルとオンセ(skype)ではセッション傾向が違うなと感じるところがあります。たぶん、僕はあんまりやらないけど、同じオンセでも skypeと文字チャットでは傾向が違うんじゃないかなぁと。
どちらが良い悪いという話ではなく。実体験から適している、適していないを個人的に感じているという話です。もしかしたら、ただの好みの話かもしれないけど。
セッション時間
リアルの方が長時間のセッションに向いていると思います。というのもセッションへの集中力の維持が、リアルの方が容易に感じるからです。例えば、オンセ3時間とリアル3時間だと、後者の方がさらっと経ってしまう感じ。オンセは入力情報がリアルより限られるので、より集中しているからじゃないかと思っています。もしかしたら慣れの問題かも。
でもリアル6時間セッションなら、最近のセッション時間としては長めだけど、まぁ許容範囲内。オンセ6時間だと参加を躊躇してしまうというレベル感の違いが、僕の中では明確にあります。
またリアルだと移動時間を考えると、短時間セッションはつい物足りなくなってしまいます。そういう意味では、オンセは短時間セッションに向いていると思っています。
システム
オンセには軽めで、やることがはっきりしているシステムが向いていると思います。
オンセだと表情や仕草から「わからない」ことがわからないからです。ルールの運用方法が「わからない」とか、次に何をすればよいのか「わからない」とか、それから今の展開に満足しているのか不満があるのか「わからない」とか。
まぁリアルでも必ずわかるわけではないので「わからない」と主張した方がよいのは確かなんですが。ちょっと困っている顔、飲み込めてなくて目が泳いでる顔とか、いわゆる雰囲気だったり、空気だったりとか、ちょっとした入力情報を積み重ねた絶対量に差異があると思っています。
だから例えば。個人的に、軽めでやることがはっきりしている『シノビガミ』は恐ろしいまでにオンセに向いていると思います。重めで自由度が高い『D&D 4th』はリアルの方が向いていると思うし、それで楽しんでいるからいいやという感じ。
とはいえ。参加者のシステム熟練度や、意気投合具合で、乗り越えられる問題だとは思います。
が、TRPG SNSで不特定の人と遊ぶという現状の僕のオンセスタイルでは、手堅くセッションが成功しやすい方向に流れてしまうわけで。。。
シナリオ
セッション時間やシステム傾向は、わりとオンセで遊ぶ前から想像はついていたのですが。これはかなり想定外で驚いたことです。
オンセは、セッション展開に対して、PLが関与しやすい構造のシナリオが向いているような気がします。
リアルでもそうじゃん!と思われるかもしれませんが。 リアルだと、展開がしっかりあらかじめ決まっているシナリオ(1本道傾向が強いフェイズプロットとか)でも、展開の自由度が高いシナリオ(シナリオクラフトとか)でも、どちらでも同じぐらい楽しいと思えるのですが。
オンセだと、展開の自由度が高いシナリオの方が、GMをやっていても、PLをやっていても、より楽しいという印象が強いのです。例えば。『Aの魔法陣』(個人的にはリアルで遊ぶにはちょっと物足りない)や、シナリオクラフトが、オンセに向いてる感じを、はっきりと感じます。
何故だろう。理由はよくわからないです。
誰か分析してくださいw
セッション時間の調整がしやすさと、PLがシナリオに関与しやすくすることによって能動的な「発言」を促がしやすい点が、オンセ(skype)というメディアに向いているのかなと漠然と思っています。いまのところ個人的にオンセ唯一の懸念点と感じている「発言タイミング」の問題に関連しているんじゃないかと思っているのですが。まぁ印象だけなんで。
あと。リアルだと、他の人が楽しんでいる姿を見ていて楽しいとか、ちょっと引き気味のスタンスでもセッションを楽しむことは出来るし、また楽しんでいるという雰囲気が他参加者に伝わりやすいと思うのですが(ただの願望かもしれないけど。楽しそうにしているか、ツマラナそうにしているかは多少は表情や雰囲気に出るよね)。少なくともオンセだと「黙っていても楽しい」は絶対に他人には伝わらないと思うのです。だからオンセの方がよりPLが積極的にセッションに参加しないと(できないと)楽しくならないという印象があります。
その他(発言タイミング)
上でも書きましたが、発言のタイミングを気を使うという点が、オンセ(Skype)とリアルでの一番大きな差異だと思っています。
リアルでも他人が喋ってる時に割り込むのは失礼だから、タイミングを気をつけないわけではないのですが。これから発言しようとしているのかそうでないのかを表情という入力情報で判別することが出来ます(ある程度)。
オンセ(Skype)では、入力情報がリアルと比べて少ないのと、発言が被ると何を言っているのか致命的に分からなくなるので、発言タイミングはよりシビアなのです。特に3人以上の会話で、PC同士の会話にGMが割り込む、PCとNPCの会話にPLが割り込む難しさときたら! いっそオンセでもカメラ付けて顔出した方がいいんじゃない?とか思う程です。
で、結局何が書きたかったというと。
僕はリアルとオンセの両方で遊ぶ環境を持っています。どちらも楽しいです。でも2つの環境があると、自然とその環境に向いている傾向で遊ぼうとしたくなるものですよね。
という話。
とはいえ、傾向を試行錯誤するための振れ幅や、そもそも流行り廃れがあるので、決まり切った枠から出てこないぞというつもりもないのですが。