D&D「ファンデルヴァーの失われた鉱山」に向けて/物を手放す

実を言うと、手に持っているものを捨てるはアクションを使わなくてルール的にはいいのかな?と思って(運用としては別にいいんじゃないと思いつつも)いろいろと調べていたら、


「周囲の物体を扱う(p.190)」の記載に従い、捨てるで「物体1つ」、抜くで「物体1つ」で計2つだからNG派と
捨てるについて記載はないし、メインデザイナーの発言もあるし、ノーアクションでOK派がいて

まぁ "Your DM is always right."(and DM is meeeee!!)
という結論が脳内で下されました。


(武器持ち換えの概念があるのはPCだけで、モンスターには関係ないルールなので、再現性があって、適度に制限があれば、それでイイはず)

D&D「ファンデルヴァーの失われた鉱山」に向けて/神格

フォーゴットン・レルムの人々の多くは何らかの神様を信仰しているんですよーという雑談をフォロー。


3.x版『フォーゴットン・レルム・ワールドガイド』 p.226, 250, 282あたり

  • 定命の存在が死亡するとその魂は忘却の次元界に引き寄せられる。
  • 守護神格がいると、神格(のエージェント)が魂をその神格の領地に導いてくれる。そしてレイズ・デッドやリザレクションやリインカーネイトの対象になることができる。
  • 守護神格がいないと、裁きの都にて、”死者の王”ケレンヴォーによって、”不信心者”として裁かれる。”不信心者”は裁きの都を囲んでいる、生きている壁になる。そして最後には魂と意識が分解されてただの壁になる。
  • これらのことを世界の人々は知っている。(おそらく民話的に子供の頃から聞かされる。閻魔様の話みたいに)。

補足

  • 守護神格を選択していても、特殊な義務は一切発生しない。
  • 死亡する前に守護神格を選択していなかったとしても、死に際して選択することもできる。

だからといって設定をゴリ押ししたいというわけではなく。
この設定独特で好きなんですが。
でもどっかに記載があったよなーと探してみた次第。

D&D「ファンデルヴァーの失われた鉱山」に向けて/聖印編

たぶん Twitter TLが発端だと思うのですが。PLから聖印って《戦場の術者》がないと使いづらいんでしょ?みたいな話題があがったので、ちょっとまとめてみました。

関連ルール記載箇所

PHB p.203

(物質要素に価格が書かれていない場合は)物質要素の代わりに、呪文構成要素ポーチまたは呪文発動の焦点具を用いることができる。

PHB p.151

聖印を呪文発動の焦点具として使用するには、術者は聖印を手に持つか、外から明らかに見えるように着用するか、盾の表面に付けていなければならない。

PHB p.190

移動またはアクションの途中で、物体1つを扱うこと(1本の剣を抜くか鞘に納める)ことができる。

読み解き

 剣+盾持ちのパラディンが、動作要素+物質要素を呪文を使用する場合は*1、まず武器を納めて、動作要素は空いた手を用いて、物質要素は外から見えるところに聖印をつけたり、盾に聖印を付けておけばいい。

引っかかる記載

PHB p.203

物質要素を利用したり、呪文発動の焦点具を持つためには、呪文の使い手は1つの手が空いていなければならない。ただし、それと同じ手で動作要素を行なうことは可能である

とあるが、原文*2

A spellcaster must have a hand free to access a spell's material components -- or to hold a spellcasting focus -- but it can be the same hand that he or she uses to perform somatic components.

なので、

呪文の使い手は、1つの手で物質要素を利用する場合(または呪文発動の焦点具を持つ場合)、同じ手で動作要素を行なうことは可能である

と読むことにします。(記載の主旨は後半部の「同じ手で動作要素を行うことが可能である」であり、前半部はその条件を記載している)


 そう読まないと p.151の聖印を外から見えるように着用すれば呪文発動の焦点具として使用できるという記述と整合性が取れなくなってしまいます。なお外から見える場所に着用した聖印を使用するためにも、片手が必要という解釈があるかもしれませんが、その解釈は p.151の記載と矛盾してしまいます。原文は

To use the symbol in this way, the caster must hold it in hand, wear it visibly, or bear it on a shield.

とあります。(Holy symbol as a spellcasting focus[PHB p.151])

戦場の術者

 とはいえp.168《戦場の術者》に意味がないわけではなく。取得した場合は、武器や盾を持ったままで、動作要素を満たすことができます。つまり特技を習得していない場合は、武器を納めた状態で、リアクションで機会攻撃が発生した場合、自分のターンではないので武器は抜けないから、徒手空拳となるので、特技に意味がないわけではないです(他にも効果があります)。


つまるところ、普通に首から聖印をぶら下げてればokというストレスフリー設計思想だと思うのですが、いろいろと拗らせてる感w


とまあ色々書いた上で、とりあえずヒャッハーしとけばいいゲームなんじゃないかなw

*1:初期でそういう呪文あるっけ?

*2:原文が悪文っぽい

『ブレイド・オブ・アルカナ』「GULA」を遊んで

 2018年、初”オフ”*1セッションです。


 ブレカナのリインカネーションで追加された魔神(イナゴ)、グーラ(Gula)という災害的脅威と戦う、シンゴジラ的なシナリオです。
 監督(GM)・脚本(シナリオ作成)は、しょーじさん。

シナリオ


セッション

 シンゴジラ的と書くとネタっぽいのですが。既存ブレカナ世界に見事に落とし込まれてして、むしろベストマッチだぜぐらいの勢いで。
 王宮の災害対策本部の人は、皆早口でしゃべるのだろうなとか。
 天慧院の人は、変り者多そうだなとか。
 セプテントリオンは、派手に薙ぎ払ってくれそうだなとか。
 川を上って上陸するなら、あのルートだなとか。
 そこにメローディアも入ってきて「私は好きにした、君らも好きにしろ」的な思惑と。
 グーラ が9で空が1の展開。


 この世界では真教崇拝が中心で、魔神崇拝の立場とか、魔女の立場とか、異種族の立場とか、脳内会話するだけでも楽しく。
 システムが積み上げてきた設定と、シナリオネタの落とし込みのバランスが巧みで、とても楽しいセッションでした。


 しかしこれが最後のグーラをは思えない。第2、第3の…

ぼくがかんがえたかっこいいせいこんしゃ

 メローディア花押持ち枠。

”裏山の”ロシータ*2

フィニス=ステラ=ファンタスマ

  • 魔神メローディアのおかげで死の淵から帰還。花押持ち。
  • 外見は幼女。年を取らない。実年齢はとても高い。
  • どこかの村の裏山に小屋を作って、ひっそりと独りで暮らしている。
  • 絵を描いたり、消したりして日々を過ごしている(普通は人生が終わり作品は残るが、永生者は作品を残すより、その工程から自分が何を得るかが重要なのだ)。
  • 人と会うときは変装や黒の頭巾で老婆の振りをしたり、老婆の孫の振りをしている。
  • 聖痕は右目、左目、舌。
  • 共振で、大人に成長した姿の幻影が現れる。

character-sheets.appspot.com


(メローディア花押持ちは、男は女体化するという設定がある)

ラミネータを忘れない

*1:両手でカギ括弧を作るポーズ。カヨコ石原っぽく

*2:どんなシナリオでも何処かの裏山に住んでいるという設定で使いまわそうという決意の表れ

『トーキョーN◎VA』「CHAIN UP!」を遊んで

 2018年、初セッションです。


 ドグラ(@doguraz)さんの冬コミ N◎VAシナリオ「QUALIA」を入手したのでPL2人用シナリオ「CHAIN UP!」をオンセで遊びました。
 なお僕はコミケ日労働者マンなので、こかげ書店 http://shop-cokage.net/ で入手しました。便利です。ありがとう、そしてありがとう。

シナリオ


セッション

  • RLはakiyuki。
  • イヌ枠は漆妖さん。カブキなハウンド。清々しい漢。*1
  • レッガー枠はチャクラ厨さん。スタンド使いのカーライルファミリー若手。*2

 プレイ時間は3時間半。
 音声通話はDiscord。トランプはどどんとふ。休憩2回ぐらい?


 最近 PL2人でも別に面子少ないとも思わなくなり。(総プレイ時間は)さっくり、(1人毎のスポットライトがあたる時間は)みっちり。個人的には、物足りなさよりも、満足度の方が高く、いー感じです。もちろん少人数プレイに向いているシステムとそうでないシステムはありますが。


 シナリオは、とにかくイヌとレッガーが取れない手錠で繋がれているというシチュエーションが楽しく。ありそうでなかったシチュエーション。
 しかも協力判定のシナリオルールを提示するだけでなく、その協力判定を使うためのシーン展開が小気味によく仕込まれていて、互いに反目しあいながらも*3、自然と協力していく流れがスムーズで、とても気持ちいいアクトでした。


 セッション後も、別のキャストだったらどうなるだろうとか思わず考えちゃったり。「別れた夫婦(恋人)」だったり、「親子」だったり、「偽装イヌ*4と潜入レッガー*5」とか。


 最初に、プレイヤー同士で関係性を相談してから、キャストを準備した方がより面白くなるかもしれません。お試しあれ!

*1:エトランゼアライグマハウンドとどちらがいい?とPLに聞かれて、2秒でカブキと返したw

*2:PLの希望により、河渡→カーライルに、白夜→キースに変更

*3:PCとしては物分かりがいいよりは、茶番反目するぐらいがいい塩梅かと

*4:ペルソナはイヌだが心はコーポやマフィアに売っている

*5:実はイヌだが潜入捜査官

D&D「ファンデルヴァーの失われた鉱山」に向けて

来年『ダンジョンズ&ドラゴンズ』スターター・セット「ファンデルヴァーの失われた鉱山」を遊ぶ予定を造ったのでその準備メモ。*1
そこはシーンプレイヤーも、クライマックスもない、プリミティブな世界…。

*2

 この冒険の物語は、ネヴァーウィンター、かつて”北方の至宝”と呼ばれた街から始まる。30年前、その街は北方のポートナウ山の噴火によって、建物は崩れ落ち、人口の半数が死亡した。しかし人々は絶望に屈しなかった。頑固な地元民たちは故郷にしがみつき、数多の困難を乗り越えて、この土地を再建したのだ。そして今、周辺地域への再開拓が始まろうとしている。
 さあ行こう!目指すは、開拓最前線の町ファンダリン。
 いまだ見ぬ、忘れられた大地に、名誉と冒険と財宝を求めて!

キャラクター作成

 ハンドアウトの選択は、作成済みキャラクターを使用者を優先する(もともと作成済みキャラクターの背景を(少しだけアレンジして)ハンドアウトっぽく起こしたもののため)。

キャンペーンハンドアウト

各PCには以下の設定がつく。セッション開始前に、よくプレイヤーと相談すること。

  • PC①:ファンダリンを目指す冒険者
  • PC②:ドワーフのロックシーカー3兄弟の親戚(または友人)
  • PC③:赤印組(ファンダリンのギャング)の元組員
  • PC④:知識神オグマの信奉者(クレリックではなくていい)
  • PC⑤:サンダーツリーからの避難者(またはその子供)

PC①用ハンドアウト

  • 作成済みキャラクター:ヒューマン/斧ファイター/貴族
  • 推奨種族・クラス・背景:特になし
  • コネクション:シルダー・ホールウィンター 関係:信頼
  • 個人的な目的:ファンダリンを文明化する。

 あなたはファンダリンを目指す冒険者だ。ファンダリンには激動の歴史がある。5世紀ほど前にオークたちによって略奪と破壊の憂き目にあい廃墟と化した。しかしここ3、4年の間に再開拓が始まったのだ。今、この街は新鮮な活力と荒々しい混沌が満ち、様々な可能性を秘めている。その判断が間違っていないと考える理由の一つは、”領主同盟”のシルダー・ホールウィンター(ヒューマン)という高潔な老騎士が、再建に尽力するために、ファンダリンへ向かうという話を聞いたからだ。
 ならばこのチャンスを見逃す手はない。

*3

PC②用ハンドアウト

  • 作成済みキャラクター:ヒル・ドワーフクレリック/兵士
  • 推奨種族・クラス・背景:ドワーフ
  • コネクション:グレンドン・ロックシーカー 関係:親戚または友人
  • 個人的な目的:グレンドンを手助けする。

 あなたはグレンドン・ロックシーカーというドワーフの親戚(または友人)だ。グレンドンは「俺と俺の兄弟はすごいものを発見した」と言って、無法の開拓町ファンダリンへ旅立つと言い出した。ロックシーカー3兄弟(グレンドン、タルデン、ヌンドロ)は、よく言えば探検家商人、悪く言えば宝探しの博打打ちだ。彼らは目端が利き、機知に富み、行動力を備えていたが、危険に対峙する能力は心もとなかった。
 ならば彼らに力を貸すしかないだろう。

*4

PC③用ハンドアウト

  • 作成済みキャラクター:ハーフリング/ローグ/犯罪者
  • 推奨種族・クラス・背景:特になし
  • コネクション:ハリア・ソーントン 関係:同志
  • 個人的な目的:赤印組に復讐をする。

 あなたはファンダリン再開拓による、黄金とプラチナの物語に引き寄せられて街にやってきた。開拓のためではない。そこで金持ちになろうとする連中をカモにするためだ。あなたは赤印組と自称するギャングの一団に参加して、結構な金を稼いだ。しかしどうやら組織の中に敵を作ってしまったらしい。あなたは殺されかけて、一文無し同然で逃げ出してきた。
 しかし街には、懇意にしていたハリアを残してきた。奴らがすぐ手をだすことはないだろうが。いやしかし…。

*5

PC④用ハンドアウト

  • 作成済みキャラクター:ハイ・エルフ/ウィザード/侍祭
  • 推奨種族・クラス・背景:特になし
  • コネクション:シスター・ガラエル 関係:奇縁
  • 個人的な目的:穢されしし祭壇を聖別する。

 あなたは知識神オグマを信奉して、知識の追求、獲得に時を費やしている。あなたはトランスのさなか、幻視を通じて、使命を与えられた。ゴブリンの一部族が、今は”ギザ牙の城”と呼ばれる太古の遺跡に巣くっている。かつてはオグマに捧げられたほこらがあったが、ゴブリンどもはそのほこらを汚したのだ。許されざることだった。それと同時にファンダリンに住まう、シスター・ガラエルという幸運の女神タイモーラに仕える僧を幻視した。
 彼女はあなたの助けになってくれるはずだ。間違いない。

*6

PC⑤用ハンドアウト

  • 作成済みキャラクター:ヒューマン/弓ファイター/民衆英雄
  • 推奨種族・クラス・背景:特になし
  • コネクション:ヴェノムファング 関係:強敵
  • 個人的な目的:ドラゴンを追い出す。

 あなたはサンダーツリーからの避難者、もしくはその子供だ。サンダーツリーはかつて繁栄した村だった。あなたの家族はかつてそこで信頼され尊敬されていた英雄だった。しかし30年前、ポートナウ山が噴火したおりに、村は廃墟と化した。両親はあなたを連れて避難するしかなかった。そして今、かつての栄華はもうない。現在サンダーツリーの廃墟にはアッシュ・ゾンビがうろつき、噂によれば村の古塔にはヴェノムファングという名のドラゴンが住み着いているという。
 本物の英雄ならば、偉業を成し遂げる運命にあるはずだ。きっと。

*7

*1:英語版を読んだ時は、作成済みキャラクターの背景は読んでなくて、相変わらず当事者性が低いシナリオだなと思っていたのですが。ところがどっこい。当然ながらスターターセットは、作成済みキャラクターで遊ぶことを想定して作られていて、いろいろと仕込まれていることに気づき驚いた次第

*2:適当に切り貼りしたり加えてみたりした

*3:ハンドアウトとしては貴族分を薄めて、シルダーとの関係を強めてみた

*4:個人的な目的を変更。ミンターンや赤印組をなくして、グレンドンとの関係を強めてみた

*5:ハリアとの関係をちょっとイイ感じにしてみた

*6:最後の一文を加えたことによって、これは電波枠だからしょうがないだろというニュアンスが込めてみたw

*7:作成済みキャラクターの背景通りなんだけど、これ最低30才以上の1レベル…。冒険は若者だけのものではなく、30才でも伸び代(20レベルぐらい)があるという希望

D&D「ファンデルヴァーの失われた鉱山」に向けて/グリッド戦闘

グリッド戦闘

 本セッションでは「グリッド・マップを使った戦闘」(PHB p.192)を実施するつもりなのですが。基本的に5版ではグリッドマップ戦闘は選択ルールです。海外のプレイ動画配信をいくつか見てみましたがマップとか全く使わずにやってるみたい。ざっくりまとめると以下の通り。

  • 1マス5フィート
  • 斜め移動も1マス扱い


そのほか通常の戦闘ルールを加えると、以下のような処理になります。

  • 移動は分割可能。(例:移動6マスの場合、4マス歩いて、攻撃して、2マス歩くとか)
  • 味方が占めるマスを通り抜けることは可能だが、移動困難(2マス相当)。
  • クリーチャーの間合い(通常1マス)の範囲外に出たら機会攻撃発生(侵入や、間合い範囲内での移動では機会攻撃は発生しない)。
  • 機会攻撃はリアクション(1ラウンド1回)で近接攻撃。
  • (攻撃とかせずに)離脱アクションを取ると、そのターンは機会攻撃を誘発しない。


なおDMGでもっと詳細なルールがあるのかと思ったら、「挟撃/Flanking(挟むと有利)」とか「キャラクターの向き/Facing(背面から攻撃すると有利」とか「斜め移動/Diagonals(斜め奇数マス目移動は1マス分、斜め偶数マス目移動は2マス分)」とかさらなる選択ルールだけでした。使わなーい。