『MARVELヒロイックRPG』システム紹介ミニリプレイ「ナイト・ウォッチ」

ウォッチャー:はい、では『MARVELヒロイックRPG』を遊びます。
プレイヤー:いきなりだね。
ウォッチャー:勢いで押し切ろうかと。では早速。

『MARVELヒロイックRPG』とは

 アベンジャーズやファンスティック・フォー、X-MENのような、マーベル・ユニバースのスーパーヒーローになって遊ぶTRPGです。
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TRPGとは

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ゲームマスター(GM)は、ウォッチャーと読み替えてください。

ヒーロー作成

ウォッチャー:で、今回はこのゲームを君と僕の2人で遊びます。
プレイヤー:イェーイ! それでまずは何をどうすればいいの?
ウォッチャー:キミにはマーベル・ユニバースのヒーローの1人を操ってもらいます。
プレイヤー:誰でもいいの?
ウォッチャー:突き詰めると誰でもいいのですが、今回はルールブックの掲載されているデータファイル[BR50]から選んでください。
プレイヤー:結構たくさんあるね。えーと23人。
ウォッチャー:それでもマーベルヒーローのほんのひと握りです。
プレイヤー:どれを選ぶと有利とか、遊びやすいとかある?
ウォッチャー:いや今回はあんまり。シンプルに好みや印象で決めてもらっていいです。
プレイヤー:そっか。じゃ、スパイダーマンにしようかな。
ウォッチャー:いいですね。まさにマーベルを代表するスーパーヒーローです!


ウォッチャー:これがスパイダーマン(スパイディ)のデータファイルシート[BR78]です(紙をわたす)。
プレイヤー(以下スパイディ):何か決めることある?
ウォッチャー:ないです。名前も能力も決まっています。
スパイディ:確かにそりゃそうだ。(シートを見ながら)キーワード〈大いなる力には大いなる責任が伴う〉とか、パワーセット《スパイダー・パワー》とか、それっぽいね。
ウォッチャー:ゲームのルールは遊びながら説明するので、さらっと流し見てもらえればOKです。
スパイディ:え!?
ウォッチャー:どうしました?
スパイディ:(データファイルの来歴を読んで)ピーター・パーカーが教師で、メリー・ジェーンと結婚してる!
ウォッチャー:このゲームでの設定は、アメコミの『アベンジャーズ:ディスアセンブルド』より後で『ハウス・オブ・M』より前の時期になっています。
スパイディ:ごめん、アメコミは詳しくないからよくわからない。
ウォッチャー:いや、とりあえずそういう設定になってますというだけの話で知らなくて問題ないです。
 映画やアニメやゲームで色々な設定のスパイダーマンがいるので、あまり気にせずに「ぼくがかんがえたかっこいいスパイダーマン」で遊んでもらえればOKです。
 年齢もガールフレンドとの関係も今回は好きなように変えてもらって構いません。
スパイディ:確かに映画もサム・ライミ版とアメイジングMCUマーベル・シネマティック・ユニバース)では別設定だしね。
ウォッチャー:で、どうします?
スパイディ:今回はこのデータファイル通りにやってみるよ。大学を卒業して、教師になって、新婚のピーター・パーカー。
ウォッチャー:ちなみにメリー・ジェーンはモデル兼女優をやってるということでいいですか?
スパイディ:いいよ。共働きだね。というか奥さんのが収入高そう。
ウォッチャー:あと彼女ははピーターの正体を知っていることにします?
スパイディ:さすがに一緒に暮らているから正体は明かしているんじゃないかな。
ウォッチャー:では危険だから心配をしているけど、スパイダーマンとしての活動には理解があるといった感じにしましょう。

セッティング

ウォッチャー:今回の話の舞台は、ニューヨークです。すぐ近くの目と鼻の先のイースト川には島があって、そこにはスーパー・ヴィラン用の監獄、通称”ラフト”(いかだ)という施設があります。
スパイディ:イカーズ刑務所のイメージね。
ウォッチャー:そしてつい数週間前、その監獄からの囚人脱獄事件がありました。
スパイディ:大変じゃん!
ウォッチャー:そう大変です。しかも1人2人の囚人が脱獄したというわけではなく、監獄に大規模な襲撃があり、どさくさに紛れて、大人数の囚人が大脱獄しました。
スパイディ:マジかー。
ウォッチャー:そのためニューヨークをはじめ世界各地に脱獄した囚人を捕まえないと大変な状態です。たくさんのヴィランがいっぺんに野に放たれ、街の治安は急速に悪化しています。
スパイディ:脱獄者のリストとかはあるの?
ウォッチャー:うーん。政府は脱獄者リストを公表しているけど、実は政府が公表していない極秘の囚人もいた。その人たちも脱獄してしまっていて、本当の脱獄者の全貌は把握出来ていないぐらいの方が、いろいろ夢があるかと。
 突然、最近見ないなと思っていたヴィランが脱獄していて、ヒーローに復讐をしに現れるとか。逆に無実の罪で捕まっていたけど、脱獄して真犯人を捕まえようとしているとか。
スパイディ:いいね。燃える設定だね。
ウォッチャー:でもそのせいで最近のスパイディの活動も大忙しです。寝不足で仕事中にあくびをしたりミスをしたり。あとMJ(メリー・ジェーンの略称)とすれ違いの日々が続いていたり。
スパイディ:じゃぁ、MJにSNSで「お仕事おつかれさま。夕食はテーブルに用意しておくね。明日も忙しいだろうから先に寝ててね」とか送っておきます。
ウォッチャー:そうそう。そんな感じで、今日も夜な夜なニューヨークの摩天楼で夜のパトロールに勤しんでいるわけです。
 そしてキミが高層ビルの屋上で、身体を丸めた独特のポーズでしゃがみながら、眼下の灯りを見下ろしていると、今回の事件が起こります。
 まずはイベント・マイルストーンを提示しますね。

●イベント・マイルストーン:街の狂乱に収拾をつける

凶悪なヴィランが何人もラフトから脱獄した。街のパワーバランスは崩れ、混乱が広がっている。しかし嘆いている暇はない。一刻も早く、一人でも多く脱獄囚を牢獄へと連れ戻し、事態の収拾を図るのだ。

  • 1XP:ヴィランを打ち倒し、捕まえた時に得る。
  • 3XP:その場にいた無力な人びとや味方を助けるため、敢えて逃亡者を逃がすと選択した時に得る(シーン1回)。
  • 10XP:混乱の背後にいる脱獄囚を追い、彼らを当局に引き渡した時に得る。または脱獄囚の仲間になると決めた時に得る(アクト1回)。

ウォッチャー:これはヒーローと今回の話(イベント)を結びつける指針です。ウォッチャーとして、こういうことやって欲しいという要望を提示して、それに従った行動をすると経験点(XP)を獲得します。
 同じ書式で、ヒーローのデータファイルシートにも、2つのマイルストーンが記載されています。スパイダーマンの場合は、

マイルストーン:チーム・プレイヤー
  • 1XP:自分のチームメイトでない他のヒーローを支援した。
  • 3XP:チーム内での君の立場に関してチームのメンバーと対立した(シーン1回)。
  • 10XP:チームを離脱するか、家族を犠牲にしてチームに加入した(アクト1回)。
マイルストーンスパイダーマンの宿敵
  • 1XP:あるヴィランを君の昔からの敵だと宣言した。
  • 3XP:前述の敵からトラウマを受けた(シーン1回)。
  • 10XP:前述の敵に赦しを与えた。あるいはその敵から赦しを乞われ、見逃してやった(アクト1回)。

ウォッチャー:最終的にイベント・マイルストーンと、自分のマイルストーンの中から、2つを選んで使用します。今回はヒーローは1人なので「街の狂乱に収拾をつける」と「スパイダーマンの宿敵」でお願いします。
スパイディ:とうことは宿敵が出てくるんだ!
ウォッチャー:スパイディはいろいろな敵と戦っているから、大抵は昔からの敵なんじゃないかな。あとあくまでマイルストーンは指針なので、僕がウォッチャーをするときは一字一句に拘らず、拡大解釈してフレキシブルに運用できればと思っています。適時相談させてください。

オープニング

ウォッチャー:夜のニューヨーク。繁華街のネオンが瞬き、大勢の人々が行き交っている時間帯。普通車を何台も追い抜き、他と段違いのハイスピードで疾走する車がある。サイレンが点灯している気配もなく、パトカーや救急車のような感じではない。黒スポーツセダンだ。そしてそのセダンを、グレーのSUVがもの凄い速度で追っている。要は夜の街で危ないカーチェイスをやっていて、いつ事故が起きても不思議ではなく危険な状態です。
スパイディ:それを高層ビルの屋上で見ていた僕は『やれやれ。ニューヨークの街がレース場に不向きなことを知らないなんて、お上りさんかな』とつぶやいてから、クモ糸を使ってスイングしながら、ビルの狭間を華麗に空中移動しよう
ウォッチャー:ではキミは夜のビルの狭間を駆け抜け、暴走する2台の車の上空にたどり着きます。車は、速度を落とすことなく、赤信号で交差点に飛び込み、交差点は機能不全に陥っています。
スパイディ:『こりゃ危険だ。彼らが大人になるまで見守ってあげるわけにはいかないな』
ウォッチャー:とつぶやいた瞬間、後方のSUVが横から出てきたバスと激突して、大きく空中に浮かびあがります。そして空中のSUVが道路脇のレストランに突っ込んでいく光景が、スローモーションで見えます。
スパイディ:それはマズイ。なんとか出来る?
ウォッチャー:車がレストランに突っ込むのを止めようとするダイス・ロールが出来ます。ただしその場合は、前を走っていたセダンを見失ってしまいます。
スパイディ:それはあとで探せばいい。まずは事故を防がないと。
ウォッチャー:いいヒーローですね。では事故を防ぐことが出来たか、ダイス・ロールをしてみましょう。

●ダイス・ロール

ウォッチャー:ダイス・ロールをするためには、まずはダイス・プールを集めます。自分のデータシートから使用可能な能力を選んで、ダイスを集めていきます。
 まず連携。アクションの中核です。1人の場合は〈ソロ〉、相棒と2人の場合は〈バディ〉、3人以上で行動する場合は〈チーム〉の連携ダイスを使います。
スパイディ:いまは1人だから〈ソロ〉D8だね。スパイディは〈バディ〉D10で、〈チーム〉がD6なので、2人で行動すると一番活躍できるけど、大人数は得意じゃない感じか。
ウォッチャー:普段1人で活動していて、チーム連携の訓練をきちんと受けていないとかイメージできるかと
スパイディ:確かに。
ウォッチャー:次はキーワードから1つを選べます。
スパイディ:どれどれ。スパイディのキーワードは〈大きなる力には大いなる責任が伴う〉〈心やさしいご近所ヒーロー〉〈へらず口〉。
ウォッチャー:あとこの場面を演出するシーン・キーワードが3つあります。〈信号機〉〈行き交う一般車〉〈道路工事現場〉。この中から使っても構いません。
スパイディ:自分のキーワード+シーン・キーワードの中から1つね。じゃぁ今回は〈信号機〉を使おう。クモ糸を車と信号機に絡めて地面に落ちないようするイメージ。
ウォッチャー:いいですね。キーワードは、D4+1プロット・ポイント(以下PP)か、D8になります。が、PPはあとで説明するので、今回はD8を追加してください。
 次、パワーセットにつきパワー1つ。
スパイディ:《クモ網投げ》から〈スイングライン〉でD8。、《スパイダー・パワー》から〈超人的な怪力〉でD10。
ウォッチャー:最後に専門技能1つ。
スパイディ:これはもちろん〈アクロバットの達人〉D10じゃないかな。クモ糸を車と信号機に絡めて、あとは遠心力と怪力で車を止める。
ウォッチャー:そんな風にデータを宣言しながら、アクションの演出をしていくといい感じです。では最終的に

ソロ:D8
キーワード:D8
パワー:D8、D10
専門技能:D10

で、合計D10が2つと、D8が3つがダイス・プールになります。
スパイディ:わお。いきなりたくさんだね。えい!

D10[6][4]、D8[7][2][1]

ウォッチャー:まず出目1のダイスは脇によけておいてください。後で使います。
 その他のダイスから、2個選んで出目を足してください。それが合計値になります。合計値は大きい方がいいです。
スパイディ:ではD10[6]とD8[7]を使って、合計値は13だね。
ウォッチャー:さらに残ったダイスから効果ダイスを選んでください。今度は出目ではなく、ダイスの面数が大きい方がいいです。
スパイディ:ということは効果ダイスには、D10[4]を使えばいいね。
ウォッチャー:最終的に、合計値が13、効果ダイスがD10、チャンス(1の出目が出た数)が1となります。
スパイディ:残ったD8[2]は?
ウォッチャー:使いません。
スパイディ:ふーん。たくさんダイスを振ったけど、計算はあまりないからそんなに難しくないね。ところで今回のダイス・ロールは合計値をいくつ出せば成功だったの?
ウォッチャー:それを今から決めます。このゲームはすべてのダイス・ロールは対抗判定になります。
スパイディ:今回みたいに対抗する存在がいない場合は?
ウォッチャー:ウォッチャーは、ドゥーム・プールというものを持っています。世界の反発力というか、物語の強度というか。とにかくこのドゥーム・プールでリアクションのロールを行ないます。通常アクトの開始時のドゥーム・プールはD6が2個です。
スパイディ:開始時ということは、変わるんだ。増えるの?減るの?
ウォッチャー:増えます。それがチャンスです。ヒーローが出目1を出したので、その隙に付け込んで、ドゥーム・プール(以下DP)にD6が加わります。
スパイディ:いきなり増えてる!ということは1は出さない方がいいんだね。
ウォッチャー:一概にそうとも言えません。出目1でDPは成長しますが、その変わりPPというヒーローを強化するポイントを獲得しています。これは出目1で危険度が増し、盛り上がるから、物語に貢献しましたね、みたいな感じで。
スパイディ:ピンチはチャンスってやつだね
ウォッチャー:ちなみにヒーローはPPをゲーム開始時に1ポイント持っていて、今チャンスが1個あったので、PPは計2ポイントになります。PPについてはまたあとで説明します。
 では早速、DPでリアクションします。D6が3個。

D6[4][3][3]

ウォッチャー:ウォッチャーも先ほどと同じように処理をして、合計値は7、効果ダイスはD6、チャンスが0になります。
 で、スパイディの合計値 13とウォッチャーの合計値 7を比べて、大きい方が成功。同値の場合はアクション側が成功になります。
スパイディ:効果ダイスは?
ウォッチャー:ダメージを出す時の威力に使いますが、今回は特に使用しません。以上が基本的なダイス・ロールのやり方です。
スパイディ:OK、だいたい分かった


ウォッチャー:黒のセダンは走り去り、道の信号機にはクモ糸にぶらさがったSUV。それを道路脇のレストランでは大勢の客があんぐりと口を開けて見ています。
スパイディ:『騒がしちゃってごめんね。これはあーそのーNYではそのよくあることで。いやよくあっちゃいけないんだけど。その、とにかく夕食楽しんで。じゃ、ごゆっくり』と言ってその場を繕おうとします。
ウォッチャー:あとマイルストーン「その場にいた無力な人びとや味方を助けるため、敢えて逃亡者を逃がすと選択」の3XPを得ます。
スパイディ:そうだ。それ忘れてた! あとSUVの中にいる人は怪我してるかな?
ウォッチャー:キミが助けたから無事ですね。4人いますが気絶しているか、キミが拘束していることにしましょう。あ、こいつらもヴィランなので、4人まとめて「ヴィランを打ち倒し、捕まえた時に得る」の1XPということにして獲得してください。
スパイディ:やったね!あとこいつら誰?
ウォッチャー:街の裏社会を牛耳るスーパーヴィラン、キングピンの部下たちです。モブ(群衆)でデータとしては4人で1体のチンピラです。なおこのモブは現行犯で目撃者も多数いるので警察に引き渡せますが、そこからキングピンまでは辿れません。
スパイディ:じゃあ逆にこいつらは、誰を追っていたの?
ウォッチャー:話を聞くと、脱獄囚トゥームストーンが娑婆に出てきて、キングピンの縄張りで暴れ回っている。今回は幹部の一人を誘拐した。やつは元々キングピンの配下だったのに、ふざけた野郎だ、みたいな話です。
スパイディ:ごめん。そのヴィランのことは知らないんだけど。スパイディと面識ある?
ウォッチャー:本名ロニー・トンプソン・リンカーン。黒人種のアルピノで肌は真っ白。その顔色と積み上げてきた殺しの仕事っぷりからトゥームストーン(墓石)と呼ばれています。大柄で怪力自慢の肉体派。スパイディとは何度も戦っていて、肉体的にはとてもタフややつです。だいたいそんな感じで、
スパイディ:OK、とにかく脱獄囚だから、見つけて捕まえなきゃね。
ウォッチャー:そう決意したところで、オープニングを終了します。

ACT1:アクション

ウォッチャー:ではトゥームストーンが潜伏する港の倉庫近く。
スパイディ:展開早いな!
ウォッチャー:ニューヨークはスパイディの庭みたいなものですから。セダンの足取りは数時間かけて追うことが出来たけど、そこは描くまでもないところだと思ってください。
スパイディ:じゃあ、実はさっき走り去るセダンに咄嗟に発信機を投げていたとかどうかな?
ウォッチャー:いいですね。では《スパイダー・パワー》のSFX:スパイダー・トレーサーをつかっていたみたいな演出で、セダンの目立たないところにクモ型発信機がついていて、それを追ってやってきたということにしましょう。それで倉庫の中に入って、ヴィランを視認するところまでやっちゃっていいですよ。
スパイディ:カサコソと壁歩きをして、天井近くの窓から、灯りが漏れているところを見つけて、中に入るよ。そしてクモ糸を使って、天井の鉄骨にぶら下がって、下を見る感じで。
ウォッチャー:では下ではトゥームストーンが大きな声で「キングピンは俺を捨て駒に使いやがった。あげくお前みたいな小物に俺の跡目を継がせるとはな。笑えるな。いや笑えねぇ。くそくそくそ」とか怒鳴り声をあげつつ、派手なスーツを着たギャングをサンドバックのように殴っています。
 殴られた男のスーツはあっという間に自分の口や鼻からこぼれた血で染まっていき、殴られている男が苦し気に「おい、俺に手を出すということはキングピンに歯向かうということだ。分かっているのか」と言うと、「ああ分かっているさ。前々から奴は俺をゴミみたいな目で見て見下していた。いつか見返してやりたいと思っていた。今がその時だ!」
スパイディ:クレイジーだね。前からこんな感じだった?
ウォッチャー:ちょっと拍車がかかった狂気的な感じです。
スパイディ:ではスルスルっと天井から頭を下に降りて行って、『やあトゥームストーン久しぶり。しばらく見ないうちに髪切った?なんか雰囲気違うけど』とか言ってから、彼を取り押さえようとします。
ウォッチャー:『貴様を呼んだ覚えはないぞ、クモ男。だがちょうどいい。貴様への借りもここで返させてもらおう』といってアクションに入りましょう。
 まずシーンキーワードは〈暗がり〉〈コンテナの山〉〈黒のセダン〉です。
 登場しているヴィランは、トゥームストーンが1人です。ヒーローと同じようなデータを持っていて、同じようにダイス・ロールをします。
 行動順番は、ヒーローが先です。
スパイディ:とはいえ殴りあってもタフみたいだからなぁ。なんか行動不能にして捕まえるとか出来ます?
ウォッチャー:このゲームには、肉体ストレス、精神ストレス、感情ストレスというゲージがあって、それぞれD4、D6、D8、D10、D12、ストレスアウトという6段階があります。まぁヒットポイントが6点あるみたいなイメージです。それ以外にも「妨害」というステータスがあり、D6、D8、D10、D12、行動不能の5段階があります。
スパイディ:「妨害」いいね! それで行動不能を狙おう。
ウォッチャー:ではダイス・プールを集める宣言をお願いします。
スパイディ:連携は〈ソロ〉でD8。キーワードは〈へらず口〉で『借り?なにか借りていたっけ? もしかして気づかなかったけど前回はわざと負けてくれてた?』とか言ってD8。
ウォッチャー:そのセリフでマイルストーンの「あるヴィランを君の昔からの敵だと宣言した」の1XPも獲得できますね。
スパイディ:それだ!あと《スパイダー・パワー》の〈超人的な反応速度〉で相手の攻撃をかわしてD10、《クモ網投げ》の〈武器〉で相手を取り押さえようとするD8。あとデータファイルに書いてある SFX:絡め取りは使える?
ウォッチャー:OKです。ではさらにD6で、効果ダイスを1段階アップですね。
スパイディ:あと専門技能で〈戦闘術の熟練者〉でD8。ダイス・プールはD10が1個、D8が4個、D6が1個。
ウォッチャー:それからここでダイスを振る前にPPを1点消費すると、さらにパワー・セットか専門技能を1つ追加できます。
スパイディ:PPは2点持っているから試しに使ってみるかな。では〈アクロバティックの達人〉を追加して、右に左にアクロバティックに避けて、相手の動きに隙を作ろうとするよ。
ウォッチャー:OKです。ではダイス・プールはD10が2個、D8が4個、D6が1個。

D10[7][3]、D8[7][7][6][2]、D6[3]

スパイディ:なかなかいい出目だ。合計値はD10[7]とD8[7]で14、効果ダイスはD10[3]、チャンスは0だ!
ウォッチャー:そしてここでダイスを振った後にPPを1点消費すると、合計値にダイス1つを加えることが出来ます。
スパイディ:合計値14は結構高いと思うけど、これ以上高い方がいいことある?
ウォッチャー:リアクション側の合計値と比べて 5以上高いごとに、効果ダイスが1段階アップします。
スパイディ:なら高い方がいいね。一気に畳みかけよう。PP1点を消費して、合計値はD10[7]とD8[7][7]で21、効果ダイスはD10[3]、チャンスは0。決まった!
ウォッチャー:ではリアクションします。トゥームストーンも連携は〈ソロ〉でD8。キーワードは〈威圧的な外見〉で圧をかけてきて D8。パワー・セットは《ミュータント腕力》から〈超人的な怪力〉でクモ網を引きちぎろうとしてD10。ここでSFX:粉砕者を使用して、ドゥーム・プールからD6を消費して、〈超人的な怪力〉を2倍にしてさらにD10。最後に専門技能の〈戦闘術の達人〉でD10。
 最終的にダイス・プールはD10が3個、D8が2個。

D10[7][7][3]、D8[1][1]

ウォッチャー:いまいちな出目ですね。合計値はD10[7][7]で14、効果ダイスはD10[3]、チャンスは2個。
スパイディ:チャンスは、ヒーローのプールが増えたりするの?
ウォッチャー:増えません。このタイミングでPPを消費すると使える効果があるのですが、今はPPがないので省略します。
 これで合計値21-14=7の差分になるので、効果ダイスが1段階アップする大成功です。それからSFX:絡め取りで効果が1段階アップするので、一気にD10→D12→行動不能になります。すごい!
スパイディ:ではクモ網でグルグル巻きにして拘束します。『さあ帰ろうか。懐かしの家(収容所)に』。
ウォッチャー:これで「ヴィランを打ち倒し、捕まえた時に得る」も達成です。+1XPで計5XP。
スパイディ:「混乱の背後にいる脱獄囚を追い、彼らを当局に引き渡した」も達成?
ウォッチャー:まだ当局に引き渡していないので、もうちょっと待ってください。
スパイディ:あ、もしかして一発殴られていたら「前述の敵からトラウマを受けた」も達成できてた?
ウォッチャー:そうですね。
スパイディ:しまったなー。でも殴られるよりはいいか。


ウォッチャー:で、拘束されたトゥームストーンですが、狂ったようにわめき続けて尋常ではない感じです。よく見ると目も血走っていて、焦点があっていない感じです。
スパイディ:『ちょっと頭を冷やそうよ。マウンテンデューとか飲む?いらない?それじゃ』と口をクモ糸でぐるぐる巻きにして黙らせるよ。
ウォッチャー:静かになりました。
スパイディ:明らかに様子がおかしい感じなんだよね?なにか原因がわかる?
ウォッチャー:では首裏あたりに、骸骨と6本の触手のマークのタトゥーがこれ見よがしに彫ってあります。
スパイディ:知ってる。ハイルヒドラ! でもヒドラってキャプテン・アメリカの敵じゃなかったけ?
ウォッチャー:ナチスの流れを汲む、世界規模の悪の秘密組織と思ってください。で、状況からトゥームストーンが何らかの洗脳処置を受けているんじゃないかと推測できます。
スパイディ:『黒幕にヒドラ?ちょっとキャップ不在なんだけど』
ウォッチャー:というところに、シャキンという音がして、壁に6本の亀裂が入ります。3本は左上から右下、3本は右上から左下、重なった三つの×みたいな感じ。そして壁が崩れて、逆光の中に男が見えます。 背は小さく、がっしりとした体形で、両腕から3本ずつの長い爪のようなものが伸びています。
スパイディ:『やあ、ウルヴァリン。派手な登場だね』
ウォッチャー:そう、ウルヴァリンです。ですが彼はあいさつには答えず、焦点があっていない目をキミに向けます。そして誰にともなしに『俺の右に出る奴はいやしねぇ』と言って殺気を放ちます。
スパイディ:あれ?これもしかしてちょっとヤバイことになってる?
ウォッチャー:はい。で、大きなコマで唸り声をあげて飛び込んでくるウルヴァリンと、ジャンプして避けようとするスパイディが映って、「Next Spider-man VS Wolverine」とか煽り文字が出て、一旦シーンを終了しましょう。
スパイディ:マジかー。


to be continue?

『MARVELヒロイックRPG』「ブレイクアウト・アット・ザ・ラフト」を遊んで

 発売前から期待に胸を躍らせいていたタイトル『MARVELヒロイックRPG』を遊びました。
 しかもプレイヤーで。
 サイクロプスをやりたーいという悪徳に身を委ね、ウォッチャー(GM)を探して、プレイヤーを集めて、会場を確保して*1

参加者

ウォッチャー:せいじゅうろうさん

 手ごわいシステムとシナリオを回してくれてた、ウォッチャーに感謝! 流し読みしてちょろっと付属シナリオ回すぐらいの軽い気持ちでお願いするとかいうレベルじゃありませんでした。すんませんでしたwww

キャプテン・アメリカ:akiyuki

 「もう二度とサイクをやる機会はないからやっとけ!」と周囲からの声を聞き流してアッセンブル! いやー、導入を聞いたら、ミュータント系よりはキャップかなと。

スパイダーマン:漆妖さん

 レオパルドンを駆る、地獄からの使者スパイダーマッ(嘘)*2。しゃべりながらのアクションは華があって楽しそうでした。

アイアンフィスト:チャクラ厨さん

 今回のプレイで、アイアンフィストが金持ち社長キャラだったことを初めて知りましたw 「ところで株買わない?」(マイルストーン敵対的買収)ネタはひどかったw

ルーク・ケイジ:たかどうさん

 直前までサイクに合わせて? エマ・フロストをやってくれそうな雰囲気だったのに、設定が予想以上にラブラブなので、導入にあわせてガッツリおっさんになったw

セッション

 馴染みがないシステムで、予想以上に戸惑いました。
 ルールは様々なパーツで全体が構成されて、パーツ同士が横につながっているタイプ。初読では全体が見えないことが、理解しづらい原因かと思いました。


 あとヒーローとウォッチャーのルールがいっしょくたに書いてあるのも、とっつきづらい原因かもしれません。ルールインストの極意は、いっぺんに説明しない、使わないルールは説明しない、ですから。しかしこのシステムは真っ向からそれに立ち向かっていくスタイルw


 ルールを読んだ印象は、システムを理解すればアドリブ対応がしやすいシステムかな?でした。 自由自在にストーリーを展開して、広げていくことを想定しているのかと。
 しかし今回はプレイに手間取りストーリーがどうとかいうところまで心の余裕がなく、とりあえず目の前に現れたヴィランをやってつけるので精いっぱいでした。残念。


 というのも付属アクト1*3*4はアクション(戦闘)シーンだけで4回。あれ?」これそういう想定のゲームだったの?みたいな。というか1シーン目ヴィラン1、2シーン目ヴィラン1+2。心の中では2シーン目でクライマックスでした。それ以降はのどが痛くなって声が出なくなってきたこともあり、正直集中力を保てませんでした。申し訳ない。


 ダイス・ロールは、ダイス・プールを集めていくところは重め、ダイスを振ってからの処理はそれほどでもなく。ただプールを集めていくことで、アクションの演出を高めているので、それ自体は問題なく。問題はロールの回数かなー。
 個人的には1人4回ぐらい能動的にロールすれば十分かと思ったり。(リアクションは別腹で)。


 まぁ、そんなこんなで。また再チャレンジしたいとは思っているのですが(サイクやっていないし)。でもノープランでいくのもなんですし。作戦が必要かなと。


 そのひとつがシステム紹介リプレイです。


 (僕が考えた)実プレイのイメージを書いてみました。
 実際1度遊んでからルールを読むとかなり理解がしやすかったので、リプレイ→ルールブックを読むでもそれなりに意味があると思います。


 あと考えているのがプレイシート。
 ヒーロー用とウォッチャー用で、プールの種類ごとにダイスを置いておく場所と、結果置き場と、ヒーロー用にはPP(ウォッチャー用にはDP)の使い方が書いてあるやつ。脳内にイメージはあるので、そのうち作ろうかと。もしくは誰か作るのを果報は寝て待つ。


 それからざっくりかんたんにするのもいいかも。


 ヒーリングファクターとかは、自動成功(OM55)とかで。


 そんなわけで、また誰かに(戦場?地獄?に)付き合ってもらうかもしれませんw


ps. D8は5個ぐらいあった方がいいです。

*1:自宅だけど

*2:他者から強要されたイメージw

*3:イベントはキャンペーン。アクトはセッションぐらいの意味なのかな?

*4:あと付属シナリオの導入を聞いて、ホークアイやハルクがいないのは想定タイムライン上順当だなと思ったりしました

D&D「ファンデルヴァーの失われた鉱山」第4回目を遊んで

 『ダンジョンズ&ドラゴンズ』スターターセットのシナリオ「ファンデルヴァーの失われた鉱山」の第4回。
 ネタばれ注意。

前回のあらすじ

短いあらすじ

  • ギザ牙族の城に向かった。
  • 戦った。
  • ヴィリアス(女ドラウ風)が、 グレンドン・ロックシーカー(ドワーフ)を殺害した後、死亡した。
  • レベル4になった!

長いあらすじ

  • ドナドナはトレセンダー屋敷で「ローグでも使える簡単魔法」とかいう本を見つけて、魔法を覚えた。
  • サイサリスは、シスター・ガラエルのもと、ギザ牙族の城にある穢されし祭壇を聖別するという決意を新たにした。
  • ガウェインは、赤印組討伐で態度を一変させたファンダリン町長から、北のオークの討伐を依頼された。が、一旦聞き流した。
  • チェルノボグは、シルダーが鎧を調達して、グレンドンを救いにギザ牙族の城へいこうとしていることを知る。変わり引き受けた。
  • ギザ牙族の砦は、ネヴァーウィンターの南。苔むした石柱の森を抜けて、枯れ沼の谷を抜けた先に、崩れかけた七つの塔の砦があるらしい。それはファロームという古代王国のウィザード貴族によって、北方のオークたちと対峙するために建設された砦*1で、かつて知識の神オグマに捧げられたほこら(祭壇)があった。
  • 砦に向かう途中、アウルベアとオークに遭遇した*2
  • ヒット・ダイスの最大値が出た相当のモンスターのことを「種族として限界を極めた〇〇」と呼ぶ
  • 砦には裏門から侵入して、エリア毎に攻略していった。途中、祭壇を解放して、最終的にゴブリン族の王、バグベアのグロール王と対峙した。
  • 王のもとには、ヴィリアスという女ドラウと、捕らわれたグレンドンがいた。
  • 形勢が不利になるとヴィリアスは、グレンドンを人質にとって脱出を試みる。
  • しかし悪を許さぬガウェインは、グレンドンにサンクチュアリをかけ、ヴィリアスに攻撃させまいとする。が、邪悪な意志を妨げることは出来ず。グレンドンはヴィリアスの手で殺められてしまった。
  • そしてヴィリアスも、冒険者たちの手によって、すぐそのあとに逝った。「わたしを倒して黒蜘蛛様の計画はもう止めることができない」という不吉な言葉を残して。死後、ヴィリアスのドラウの姿が変化して、ドッペルゲンガーであったことがわかった。
  • 一行は肩を落としてファンダリンまで戻ると、街は北から大規模なオークの軍団が南下してくるという噂で持ち切りだった!

セッション

 今日はサンダーツリー編。
 初期サンプルキャラクターのパーソナルゴールに設定されているけど、地図をみたら、どうしてわざわざファンダリンからサンダーツリーまで行くのかな? ラストダンジョンの後にいくには蛇足だし、前にいくのはタイミング的にどうなんだろうと頭を悩まし。自分的にそれなりに納得がいくがいき、面白そうな展開というの考えた結果が、今回の展開です。それは

  • アウルベアにメニー・アローズ族が南下してきた。このままではファンダリンも時間の問題だ。
  • 動けないシルダーの代わりに、領主同盟の使いとして、ダガルト・ネヴァレンバー卿へ救援を求めることにした。
  • ネヴァレンバー卿は救援を約束してくるが、代わりに別の頼み事をしてくる。
  • それがサンダーツリーの〇〇ゴン退治。ネヴァー川の上流で活動期にはいった〇〇を退治するため、部隊を送ったが、ブレスで壊滅的な被害にあった。
  • 「数を集めても、ひとふき42点の前には無力だ、ははは」「俺たちだってほとんど消し炭だよ!」「問題ない。俺はサンダーツリーの英雄の息子だ」

という流れ。まぁ、強引なんだけど、戦争の気配とか、〇〇ゴンスレイヤーとか、燃える展開でしょ!?


 勢力勧誘編。シナリオ上、開拓村で、さまざまな勢力の勧誘される展開。世界設定の紹介だったり、キレイにDMG p.22掲載の全組織から勧誘されるという教科書的な流れ。どれかひっかかれば展開があるかもねという作り。


 次にネヴァーウィンター。一応キャンペーンの最初はネヴァーウィンターから出発したことになっていたけど、あらためて戻ってくると、4版でさまざまな冒険をしてきた身としてはなつかしく。ネヴァレンバー卿変わってなさをロールプレイしたり。


 そしてサンダーツリー。ここでは(個人的に5版っぽいプレイと考えてる)エリア遭遇的な展開をやってみました。
 全部の遭遇を処理するわけでもなく、〇〇ゴンもデータ通りに処理するよりはプレイヤーの提案を積極的に取り入れてプレイヤー有利に傾くように処理していく感じ。そういうのを考えていたのですが・・・おいぃぃぃい、普通に魔法とか喰らってやられたよ!*3 最低限1人は気絶、目標2人気絶。出目によっては何人か消し炭を想定したバランスだったのに
 これがD&Dか(ゴクリ

 あとカルト・オブ・ドラゴンの教義が、「ドラコリッチをつくる」から「ティアマト復活」に変わっていて、おいおいマジですか顔になりました。なんで?なんで変えたの?

そして伝説へ

 シナリオ通り遊ぶと、好きな魔法のアイテムを買う機会はないのですが。ネヴァーウィンターの長が、ドラゴンを倒した英雄たちに、報酬として1人1個アンコモン以下のマジックアイテム(500gp想定)を与えるというのは、キレイな流れだと思ったんですよね。
 ほら、自分で自由にアイテムを選べると思うと、DMGを読みたくなるし。面倒だったら+1武器か、+1防具でいいし。


 最後は、波音の洞窟がなぜヤバイのかを説明して(魔法のアイテムを作れる洞窟)、ラストランジョンへ臨む。
 長かったような。短かったような。まだ終わっていないか!

*1:これ旧版からの設定らしい

*2:ワンダリング2回

*3:攻撃力と防御力をあらかじめダウンサイジングしていたものの。

『インセイン』「雲明院家の遺産」を遊んで

平日夜に仕事明けに神田DayDreamで遊んできました。
参加者は、GMの心鈴さん以外ははじめましてで、PLは僕を含めて4人。
システムは『インセイン』。シナリオは「雲明院家の遺産」。特殊型*1
PL4人2サイクルでテンポよくプレイ。


当日ハンドアウトを決めて、キャラクター作成からスタート。19:30スタートで、解散が23:00。セッションはもうちょっと早く終わっていたけど、のんびり感想戦をしていたら、いい時間に。そうすると自宅着が24:00前ぐらいなので、体力的にやや不安が残るものの(わ、わかさ)。がっつり飲み会に参加したと思えば。いや会費2000円だからリーズナブルすぎるるる。

セッションの方は例によって残念賞だったのですが。楽しければよかろうなのだ勢なので問題なし。勝利よりも、まとまりのある話になるかどうかの方が気になるよね!(負け惜しみw


それはそれとして。

A「(他PCの登場を拒否して)シーンに2人だけで登場してもらいたいんですが」
僕「(なんだろう。秘密に関係あるのかな?)いいですよ」
A「では異性と2人きりになったので、狂気が顕在化して、あなたに2ダメージです」
他全員「「「「!?」」」」
A「この狂気を顕在化しておきたかったんですよね」
(中略)
僕「(そのシーンで開かれた)秘密共有してくれます?」
A「やめときます」

これだから特殊型は!と思った瞬間でしたwww
笑ったけど。ガチ勢こえー。*2


対立型だったらシーン登場を断ったかなぁ。いややっぱり登場しそうな気もします(ちょろい
なおキャラは異性同士でしたが、中の人は同性同士。


経験上、インセインやシノビガミで、他PLからのふわっとした提案にのると、ぶっこまれてリターン無のケースが多く。「とにかくNOと言い続けろ」という詐欺師による詐欺師に引っかからないアドバイス*3を思い出しましたが、なかなか実践には至らず。


それはさておき。平日夜にさっくり遊ぶには、インセインぐらいの軽さで、進行がグダらないシステムは遊びやすいですね。また虎視眈々と遊ぶ機会を狙ってみようかと。

*1:ただし限りなく対立型。

*2:なお勝者は上記Aさんではなく!

*3:華麗なるペテン師たち」より

『ブレイド・オブ・アルカナ』「ライネンヴァルトの動乱」を遊んで

ブレイド・オブ・アルカナ』の休日のオンラインセッション。5時間ぐらい。
セッション2日前に参加を決めて、枠を決めて、キャラメイクして、セッションの流れ。速さは力です!

参加者

GM:akaneさん

 はじめましてな、貴重なBAR GM。プレイの端々から感じられるブレカナ愛。堪能させていただきました。

PC1:"笛吹き"ヴィダール・ヴィント/アングルス=ウェントス=コロナ/ろばたにさん

 戦場が似合わぬ、芸術家肌領主(後継者)。溢れる郷土愛、妹愛で民を導く。

PC2:”不撓の”ベルンハルト/アルドール=アダマス=ディアボルス/akiyuki

 竜伐で、名誉の戦死の予定だったが、生き残ってしまった。もう故郷に戻ることはできない遍歴の騎士。

PC3:フェルモ・オルフィーノ/マーテル=アングルス=ステラ/buneさん

 旅の伝道師。現在は、立ち寄ったライネンヴァルトで、領主代理?のイーディスを補佐している。

セッション

 BOSSが、竜伐でPC2を庇って、神蛇エンメラムの炎に焼かれ、包帯でぐるぐる巻きになった後、仮面を被って領主を名乗るという話。個人的に好み*1NPCで、PC2としては、どうやったらNPC側ではなく PC1側に組することが出来るかで頭を悩ますも。こういうので悩む醍醐味あるある的な楽しみ。


 推奨サンプルキャラクターは「漂白の貴族」「遍歴の騎士」「聖職者」で、2サポーター1攻防の構成。もう戦闘は、コロナ逆位置と、絶対攻撃手数で押し切るしかないと考えていたのですが。ミドルで大苦戦。

 いやー、酷かった、出目。ハハハ。
 でも万全なビルドで臨んでも、出目で成功失敗の可能性があるシステムバランスはとても好みです。


 そんなこんなで。久々のブレカナ面白かったです!
 やっぱりブレカナいいね!!

*1:包帯!仮面!

AFF「火吹山の魔法使い」ACT3~4(完結)を遊んで

 アドバンスト・ファイティング・ファンタジー』のオンセ。「火吹山の魔法使い」ACT3~4。
 平日夜オンセも、全4回で無事完結です。
 ネタバレあり。

セッション

ACT3

 今回は ACT3の迷宮から開始。ここは今までのユドナリウムのマップでは処理できないとのことで、オンラインホワイトボードを使って、マップを手書きしながら進みます。懐かしい感覚です。そしてオンラインホワイトボードは初めて使ったのですが、直感的にすぐ使えて、もの凄く便利でした。

Whiteboard Fox - Simple Online Whiteboard

 とはいえ。迷宮自体は最短ルートで突破。そのままACT4の最終決戦へ。
 おそらくマップ処理できないということは、テレポーターやターンテーブルがあったんじゃないかなーと思われますが、真実は闇の中へ…(もしくはシナリオの中)。

ACT4

 迷宮とかなしで、ダブルクライマックス戦闘。
 1戦目は、ないわーないわーの大ブーイングwの後、大変ではあるものの、ちゃんと手順をこなしていくと勝てるイベントバトル…と思ったけど、逆にとある部屋をスルーしてたら勝てる気がしないw


 2戦目も、わりとイベントバトルで、

 ただ一つの真の道の危険度は最小で、どんな人でも、最初のサイコロの目がどんなに悪くてもかなり楽に通り抜けられる。

火吹山の魔法使い』p.21


 の通りでした。
 でもやはり、とある部屋をスルーしてたら勝てる気がしないw


 そして最後の財宝の宝箱。手元にある鍵は2つ。鍵穴は3つ。足りない!
 仕方なく、怪しそうだったけど、危険との情報を得ていた部屋に戻って、危険の中に活路を見出そう作戦。そして我々は勝負に勝ったのです。*1



キャラクターシート

 僕はオンでもオフでも、紙のキャラクターシート(か、サイトのデータを印刷したもの)を手元においてプレイしてます。技術が進歩しても、紙の視認性の高さにはまだまだ及びません。常に全体が一望できる状態の方が、何らかのアイデア*2を生み出しやすいのは、必至だと考えているからです。一時期、タブレットキャラクターシートを参照したり、D&D4版の頃には専用ツールを使って管理してたりしたけど、ここ数年は紙に回帰しました。


 あと世界で出来ることの指針がルールだから、プレイヤー側の行動のアプローチがルールからになるのは、そういうものかなと思っています。単純にキャラクターの能力を発揮したいと考えるからでもありますが(というかその能力を発揮したいからデータを組んでるからか)。

それはさておき

 引き続き同じ面子で、ディレクターとキャラクターを一新して、「火吹山、ふたたび」を遊ぶことになりました。
 今度は、なんでも運点で解決する盗賊ではなく、別のキャラクターをやってみたいですね。楽しみです!

Group SNE | 製品情報 | アドバンスト・ファイティング・ファンタジー第2版

*1:宝箱の仕掛けはエグかった。我々は掴まなかったけどダミー鍵もあったらしい

*2:内容の優劣はさておき

『マギカロギア』「今日は再び来ぬものを」を遊んで

 神田のテーブルトークカフェ「Daydream」にて、魔道書大戦RPGマギカロギア』のシナリオ集「黄昏選書」から「今日は再び来ぬものを」を遊んできました。

参加者

GMセキレイさん

 あの結構難しいシステムで、未経験PLを含めたPL4名3サイクルを実質5時間弱でさらっと回すGM。自分でやると考えた場合の準備を考えると、どれだけハードかが想像出来て、頭が下がります。*1 
 あとラミネートされたサマリーはナイスでした。真似しよう。

書警:”紡がれし螺旋”刀岐直那由他(ときのあたい・なゆた)/akiyuki

 主流になれない陰陽師家系の希望の星。攻撃プロットがキレイに抜けて調子よくしていたら、最後の最後でシナリオイベント的な運命介入に失敗して消滅。今日はいけると思ったんだけどなーw*2

司書:”ウルタールの猫”猫村メネス/漆妖さん

 世界は猫を中心に回っているという真実に気づいてしまった猫漫画家(連載10年)。猫を出しておけば、なんとかなるだろう的なあざとさを感じつつ、そうだよ!その通りだよと全肯定。

書工:長谷堂太一/ハイネさん

 《幻》の回復、治ったような気がする(治った)と、治ったような気がする(治っていない)を操る書工。なにげに魔力10オーバーのブルジョアで巧みな立ち回りで格差社会を演出した!?

訪問者:紙魚葬小春(しみおくり・こはる)/ちさとさん

 人間たちの心の機微がわかる人間。さっぱり空気が読めないぼんくら魔法使いたちを後目にエモい部分を引き受け。またPLとシンクロして魔法戦を覚えたり、断章から魔王召喚を修得して成長していく様はまさに訪問者。

セッション

 マギカロギアやりたーいとアピールしていたら声を掛けていただく。ありがたやありがたや。なむなむ。
 信じれば望みは叶う、言い続ければ誰かが拾ってくれる、そう信じて余生を過ごしていきたいと思います。


 それはさておき。人を超越した魔法使い。各種用語に漢字とカタカナのルビ。鬱展開を生成するシステム。中2全開で好きなシステムです。ただサイコロフィクションの中では重めのシステムで、なかなか気軽に手が出せないでいたのですが。やはり好きなところには好きな人がちゃんといて、キャッキャウフフできる楽しいゲームです。


 シナリオは街で起こった禁書災厄を追い、断章を集めて、封印するというベーシックな流れなのですが。調査を進めると、意外な関係が見えてきたり、スピード感あふれる急展開が仕込まれていたり、さらっとシステムを生かした巧いつくり。
 このさらっとしたシナリオを作るセンスだったり、読み込みだったりを羨望してやみません。


 セッション展開は、いつもの手番で出来ることも回数も決まっているので、演出やダイス目に一喜一憂しつつ、セッションは終わりに向けて収束していくので、安心して遊べます。安心しすぎてか?消滅してしまいましたが。
 それでも愚かさや、不運からではなく、自ら望んで精一杯やって、それでダメなら仕方がないと納得できる流れでした。


 久々に遊ぶとシステムを思い出すのですが、遊ばないと忘れるので、理解がベーシックな部分から先に進んでいない感はありますが。シナリオ集『黄昏選書』にはものすごい数のシナリオがあるので、また機会を作って遊んでいきたいものです。
 楽しいセッションでした!


(なぜか進撃の巨人のイメージだった)

脳内終幕

 紙魚葬、もう教えられることはない。安心しろ、キミはこれからだ。
 太一さん、猫村先生を支えてやってほしい。ぼくにしてくれたように。
 猫村先生、あとは任せた。次はキミの番だ。
 おやじ、結局家名を残せずにごめん。でもやるだけやったから悔いはないよ。
 いや悔いといえば。たいしてご利益もないうちの神社に願掛けをしにくるあの子。もう話を聞くこともできない。悪いことをしたな。でも、もう、仕方ない。

 そして「 」は世界から消えた。

*1:しかもTRPGを遊び始めて1年とか。長さとか関係ないけどね!

*2:2d6で6以上成功でハッピーエンドになる可能性があるなら誰だって挑戦する。僕もそうする