『トワイライト・ガンスモーク』リベンジリスト

 2月から『トワイライト・ガンスモーク』のキャンペーンを始めます。
 それに向けた準備をまとめておきます。

キャンペーントレーラー

 これは復讐の物語だ。
 復讐は何も生まない、失われたモノは戻らないし、時は遡れない。
 そうだな。で、それがどうした。
 もう一度言うぞ。これは復讐の物語だ。


 復讐のリストに挙げられたのは4人。
 かつて戦争の犬だったメルカバ乗り。今はエンタメバトルでスターを気取ってる。
 かつて街1つを見捨てて英雄となった男。今はアリエスで政治家だとか。
 かつて人体実験の限りを尽くした科学者。今は荒野で聖職者やってるらしい。
 かつてマフィアの愛人だった女。今はメガコーポでCEOまで上り詰めた。


 どれも奴らにふさわしい場所じゃない。
 奴らにお似合いなのは冷たい土の下だけだ。


 トワイライトガンスモーク キャンペーン「リベンジリスト」
 硝煙の果てに、明日を貫け。

 全5話予定。
 PCの復讐の理由や対象は、プレイヤーにぶん投げて、1話で1人ボスを倒して、5話目にまとめっぽい話を考えるみたいなイメージです。

キャンペーンオープニング(マスターシーン)

CASE:”緋鬣狗(ビリョーク)”グスタフ・マクスム

「ゴキゲンなパーティだな、おい」
 鉄の棺の中で男は雄叫びをあげた。鋼鉄の巨人たちは、硝煙の香りを纏い、業火の熱気に包まれていた。巨人は瓦礫を作り、肉を焼いた。時に激情とともに、時に冷静に。そして一晩で都市は廃墟と化した。


 翌朝。昨夜まで多元輻輳都市(スプロール)ピスケスと呼ばれていた廃墟を見下ろす荒野の丘に、鋼鉄の巨人と女がいた。女が軽く手を上げると、巨人のハッチが開き、中からがっちりとした肉付きをした髭面の男が現われた。
「どうだい?ご要望通りにこんがり焼いたぜ」
 女は無言で立ち上る黒煙を見つめていた。
「俺について来なかった奴は始末した。ついてきた奴も事後に始末した。だから約束通り、アーミー全員分の報酬は俺が頂くぜ」
 女が頷くと、男は満面の笑みを浮かべ、そして抑えきれず、大声で笑った。

CASE:”救国の英雄”ボリス・メイソン

「仕方がない。仕方がなかったんだ」
 男は心の中で何度もつぶやいた。スポットライトは彼を待っていた。壇上に昇ると、沢山の聴衆が男の話を待っていた。それは当時、世界政府の一職員だった彼が、フィーンドの大襲撃を受け、地獄と化したピスケスから、いかに奇跡の生還を遂げたかを語る、現代の神話。人々が待ち望む英雄の物語だ。
 彼は知っていた。真実が神話と異なることを。地獄の釜の蓋は人によって開かれ、乱暴に閉じられたことを。彼は堅く目を瞑った。しかしその耳には聴衆の拍手が飛び込んできた。

CASE:”荒野の聖人”ヨハン・コンラッド

「これは失敗ではない!成功の礎なのだ!!」
 狂気を帯びた絶叫が実験室に谺した。実験室の天井は崩れ落ち、頭上には空間境界線の綻びが広がっていた。綻びからはフィーンドが次々と現われ、瞬く間に都市にはゾンビが溢れ返った。
 実験に失敗はつきものだ。失敗を恐れていては何もできない。そんなことは分かり切ったことだ。街の人々が、仲間の研究者が、愛する人が倒れる姿を見ながら、彼は虚ろにつぶやいた。そして彼は生き残った。

CASE:”レディ・スパイダー”ナターシャ

「俺を裏切るのか…いや最初から愛してなんていなかったのか」
 男は女を凝視しながら、言葉を紡ぎ、その応えを聞く前に息を引き取った。女は、終始微動だにもしなかった。女はゆっくりとグラスの中の琥珀を口にした後、立ち上がり、部屋を出た。振り向くことは無かった。

 後半になればなるほどフワっとしているのは意図的に隙間を作っているため(もしくはまだあまり深く考えていないため)です。
 現状、スプロール・ピスケスが無くなった1、2年ぐらい後、スプロール・アリエスを舞台に復讐が始まるというイメージでいます。

第1話セッショントレーラー

 多元輻輳都市(スプロール)アリエスに4人は集った。これは復讐という名の絆で結ばれた、おまえたちの悲劇だ。いや喜劇かもしれない。おまえたちの想いなど誰も知らない。気にかけられることもない。今はまだ。


 復讐のリストの先頭に名前が挙げられたのは、かつて都市を焼き、自らが指揮するメルカバ部隊を壊滅させた男、”緋鬣狗(ビリョーク)”グスタフ・マクスム。リストの先頭の理由(わけ)は、現在唯一居場所がはっきりしている奴だからだ。


 奴はスプロール内での、エンタメメルカババトルでスターを気取り、名を馳せていた。しかし奴は油断しているわけじゃあなかった。鉄の棺からその姿を人前で見せることはなく、常に周囲に多くの護衛を張りつかせ、護身を完成させていたのだ。


トワイライトガンスモーク キャンペーン「リベンジリスト」第1幕
「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」
硝煙の果てに、明日を貫け。

キャラクター作成

第1話個別ハンドアウト

 書く予定はありません。

推奨クラス

 特にありません。フリーダム!

データ

 コンストラクションでもクイックスタートでもどちらでもOKです。

ルールブック使用範囲

 基本ルール(+エラッタ)&GFサポート記事

経験点の使用

 初期作成(コンストラクションの+90点)。他セッションのセッションシート、もしくはレコードシートの経験点の使用を不可とします。

リビルド

 あり。

PC間コネクション

 PCたちは全員(復讐を遂行するための)チームであり、それなりの信頼関係を築いていることを想定しています。どのようにチームを組むことになったかは、第2話以降に(PLが)演出します。

第1話オープニング

 各PCが復讐をはじめた原因や理由を演出してください。
 復讐対象のキャラクターについては、セッショントレーラー等でGM側のイメージをざっくり提示します。が、PLの要望や、PCのモチベーション、セッションの流れ等でフレキシブルに変動する可能性があります。ご了承ください。
 なおPCが復讐の対象は、NPC全員でも特定個人だけでも構いません。
 また個人的な怨みがあってもなくても構いません。

復讐の対象

  • 原則、1PC1対象のイメージで考えています。
  • が、組織や個人に金で雇われたり、依頼されたりするケース、もしくは1人でなくてとにかく全員にまんべんなく復讐心があるというケース等があってもいいと考え、その余地を残しています。
  • なお担当PCがいない敵は、次なる復讐者への情報を持っている等、何らかの理由付けは考えますのでご安心ください。
  • ラスボス。5人目が出てくるか、それまで出てきた誰かと再選するか、今のところ全く考えていないので、プレイヤーも考えなくて構いません。